ある小学校のタイムカプセルを掘り出す現場にいた。
妻の通っていた小学校だ。
時間があったのでビデオ撮影に行った。
私自体小学校・中学校ともにタイムカプセルを埋めたことはない。
人ごとながらなんだかワクワクする。
小学校の校庭の隅を掘っていく。
当時クラスは4クラス。
掘ること10分くらいして出てきた。
ポリバケツに入ったカメ。
中身は泥だらけ。
水と言うか泥水だらけ。
それを丁寧にほぐしていく。
その水分。
なぜだかギンナン臭い。
中身は当時のものがそのまま息を吹き返す。
それを見る人は当時の面影のままだろうけど熟している。
ただタイムカプセルを開けた時から、みんな当時の笑顔に帰ったように無邪気に読みあさったりして、楽しそうだ。
なんだかすごくいい風景。
そんな中、妻が私に見せてくれたものがある。
それは同級生の作文というかタイムカプセルに入れるものとして書いたものだろう。
妻曰く、中学生になって病気で亡くなった友人の書いたもの。
「20年後の私」だった。
内容は当時の「将来の夢」だった。
その子の夢は保育士。
でも最後の言葉は「とにかく健康に生活出来ていればいいな」的なことが書いてあった。
20年後の夢は夢のままで終わってしまった。
自分の将来だけではなく生きていることも夢になってしまったなんて・・・
なんだか切なくなって涙が出てきた。
タイムカプセルを開けた時のみんなの笑顔と断たれたもの。
人が生きていくことは複雑です。
普段見たことのない妻の笑顔に心が休まったひと時。
そして知らない人だけど夢のままでいた妻の同級生。
タイムカプセルを開けてみんなの笑顔と気持ちは戻ってきっと亡くなった妻の同級生もみんなと一緒にどこかで見ていたのだろう。
当時自分で残したものを読み返してどう思うのかな?
タイムカプセルを最後まで出てこなかったクラスがあったけど、やっと見つかったと思ったらそのクラスのタイムカプセルは全く無事。
湿気で濡れていることもなく20年前のそのままの状態だった?かも・・・
すべて掘り出したがいらないものはまた埋めるってホントかな?
私にはないことなんです。
タイムカプセル。
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